「おもちゃの電池を交換したけど、古い方はまだ使えるかも?」
ご家庭の引き出しに、まだ使えるのか、もう使えないのか分からない乾電池が溜まっていませんか? そんな「どっちつかずの乾電池」問題をスッキリ解決する方法を、この記事では分かりやすくご紹介します。
特別な道具がなくてもすぐに試せる手軽な方法から、正確な残量がわかる道具を使った方法まで、4つのアプローチをまとめました。この記事を読めば、もう乾電池の残量でモヤモヤすることはありません。
あなたの目的に合った確認方法は?
4つの方法をご紹介する前に、目的別のおすすめ方法をまとめました。
ご自身の状況に合わせて、試したい方法からチェックしてみてください。
| こんな時におすすめ | おすすめの方法 |
|---|---|
| 今すぐ、手軽に知りたい! | 方法1:電池をそっと落としてみる |
| 最後の最後まで使い切りたい! | 方法2:別の機器で「お試し」してみる |
| 簡単・確実に仕分けしたい! | 方法3:バッテリーチェッカーを使う |
| 数字で正確に把握したい! | 方法4:マルチテスターで電圧を測る |
【道具いらず編】お家ですぐに試せる2つの方法
特別な道具は必要ありません。ご家庭ですぐに試せる、手軽な確認方法からご紹介します。
方法1:電池をそっと落としてみる(アルカリ電池限定)
テレビやSNSなどで紹介されることも多い、有名な方法です。
ただし、この方法はアルカリ電池でのみ有効な点にご注意ください。
【やり方】
- テーブルや床など、硬くて平らな場所を用意します。
- 電池のマイナス極(平らな面)を下にして、地面から3〜5cmほどの高さで垂直に持ちます。
- そっと手を離し、電池がどのように落ちるか観察します。
【残量の目安】
- 残量あり:「コン」と低い音。あまり跳ねずに、そのまま立ったり、すぐにコテンと倒れたりします。
- 残量なし:「カン!」と甲高い音。よく跳ねて、弾んで転がっていきます。
どうして落ち方でわかるの?
少し科学的な話になりますが、新品のアルカリ電池の中身は、しっとりとしたゲル状(粘土のようなイメージ)です。
このゲルが衝撃を吸収するため、落としてもあまり跳ねません。
一方、電池が消耗すると、内部で化学反応が進んでガスが発生し、中身が固く乾燥した状態(乾いた土のようなイメージ)に変化します。
そのため、衝撃を吸収できずに、ボールのようによく跳ねるようになるのです。
【重要】この方法の注意点
・マンガン電池や充電池(エネループなど)では、この方法は使えません。
・あくまで簡易的な目安です。正確な残量を知ることはできません。
・高い位置から落とすと、電池が傷ついたり、床をへこませたりする可能性があるので、必ず低い位置から試してください。
方法2:別の機器で「お試し」してみる
「この機器では動かないけど、あっちならどうだろう?」という、電池の最後の力を振り絞ってもらう方法です。
例えば、大きな電力が必要なデジカメや電動おもちゃで動かなくなった電池でも、テレビやエアコンのリモコンのような、小さな電力で動く機器に入れると、まだしばらく使えることがよくあります。
使えなくなった電池が出たら、すぐに捨てるのではなく、一度リモコンなどに入れて「お試し」してみることで、電池を最後まで無駄なく使い切ることができます。
【道具あり編】正確・確実に知りたい時の2つの方法
「目安じゃなくて、白黒ハッキリさせたい!」という方には、専用の道具を使った方法がおすすめです。
方法3:最強の助っ人!「バッテリーチェッカー」
乾電池の残量確認において、最も手軽で、かつ確実なのがこの方法です。

バッテリーチェッカー(乾電池チェッカー)は、その名の通り、乾電池の残量をチェックするための専用ツール。使い方は非常に簡単で、チェッカーに電池を挟んだり、端子を当てたりするだけ。
残量がメーターやランプ、デジタル表示で一目でわかります。
「わざわざ買うのは…」と思うかもしれませんが、最近では100円ショップでも手に入るため、非常に手軽に導入できます。もちろん、家電量販店やホームセンター、ネット通販でも様々な種類が販売されています。
一家に一台あると、電池のストック管理や交換時期の判断がとても楽になる、便利なアイテムです。
方法4:理科の実験気分?「マルチテスター」

DIYなどが趣味で、ご家庭に「マルチテスター(またはマルチメーター)」がある場合は、これを使って非常に正確な残量を調べることができます。
【やり方】
- テスターのダイヤルを「直流電圧(DCVやV-と表記)」モードに合わせます。
- 赤いリード棒を電池のプラス(+)極に、黒いリード棒をマイナス(ー)極に当てます。
- 液晶に表示された「電圧(V)」の数値を確認します。
【電圧と残量の目安(1.5Vのアルカリ電池の場合)】
- ■ 1.35V以上:残量十分です。
- ■ 1.2V~1.35V:まだ使えますが、少し減っています。
- ■ 1.1V~1.2V:残りわずか。リモコンなどでは使えるかも。
- ■ 1.1V未満:ほぼ空です。お疲れ様でした。
まとめ:賢く見分けて、電池を無駄なく使い切ろう!
今回は、乾電池の残量を確認する4つの方法をご紹介しました。
お家でたまった電池を大まかに仕分けしたい時は「落としてみる」方法、最後まで使い切りたい時は「別の機器で試す」方法が手軽です。
そして、これを機に「バッテリーチェッカー」を一つ用意しておくと、これからの電池管理が格段に楽になります。電池を無駄なく最後まで使い切ることは、節約になるだけでなく、環境への配慮にも繋がります。
ぜひ、ご自身のスタイルに合った方法で、電池の残量チェックを試してみてください。


